ローコスト住宅コラム

ローコスト住宅をお考えの方に向けて、当サイト監修のティー工房一級建築士事務所の代表 田村悟が ローコスト住宅についてのポイントやアドバイスをコラムで定期的にお送りします。

第七回 エコロジーとエコノミー?!

今回はエコエコな話題をひとつ。
先ずは言葉のおさらいから。

エコロジー(ecology): 1 生態学。 2 自然環境保護運動。人間も生態系の一員であるとの視点から、人間生活と自然との調和・共存をめざす考え方。

最近は専ら後者の方の意味が巾を利かしていますが、なるほど、『生態学』って意味もあるんですね。ちなみにエコって略語は完全な和製英語らしいです。海外では通じないみたいですよ。

住宅の分野でも、ここのところは「エコと付かなければ売れないの?」と言うくらい、建材から設備にいたるまで、右も左もエコエコエコエコです。
正直言いますと、少々食傷気味の今日この頃だったりします。

メディアによるエコの連呼と『住宅エコポイント』たる施策も相まって、
何となく

エコ=お得

といったイメージが、いつの間にか刷り込まれて居ないでしょうか?
お得だからエコな(エコと名のついた・・・)商品を買う、と言うような風潮が定着してしまったようにも思います。
商売ですから、ある程度のコマーシャルは仕方のないところですが、
どうも上述のエコロジーの本来の意味を考えるとチョット違和感を感じます。
これは誰かが言っていた事の受け売りですが、

「エコポイントのエコはエコロジーのエコじゃなく、エコノミーのエコ」

主眼は地球環境保護ではなく、経済対策にあると言う意味ですが、なかなか上手い!
だって、究極に地球環境にやさしいのは、
「クルマに乗らない事」
「電気や化石燃料を使わない事」
なのですが、そういった行動にはエコポイントのようなご褒美は何ももらえないのですから・・・・・・

写真は関東某所にある、藤森照信氏が手がけたプロジェクト住宅です。
外壁から室内の仕上げまで、極力、工業(石油)製品を使用せずに建てられてます。
7月に機会があって室内に上がりこんで見学して来ました。
この住宅は、この手のプロジェクト住宅にありがちな 「カッコは良いけど、住むにはチョット・・・」
と言ったところもなく、エアコンをつけなくても室内もナカナカ快適でした。
しかし、この住宅も、恐らくはエコポイントの対象とはなりません。。

labo写真

下手な建売のエコポイント対象住宅よりも、よっぽどエコロジーなのは間違いないと思うんですが・・・・・・

さて、では『住宅エコポイント』は、もしかして本当にお得なんでしょうか?

詳細は省略しますが、『住宅エコポイント』とは、対象住宅を新築・購入し、所定の手続きを踏むと、300,000Pのポイントが発行されるというポイント制度です。

対象住宅とするには、断熱性や透過する日射量などを、それ相応の仕様にする事が求められます。
「次世代省エネルギー基準」や住宅性能評価の「等級4」など、いくつか対象となる基準があり、いずれかを満たせば良いことになっています。

当然、これらの仕様にグレードアップすればその分工事費がアップします。
建売住宅などでも、これら工事費の上昇分は売値に転嫁されると思われます。
つまり、便宜的に1P=1円と考えれば、このアップする工事費が300,000円以内なら、

『住宅エコポイント』はお得

試しに計画中の木造3階建て住宅で、ザっと計算してみました。

■屋根断熱-------- + 40,000円 (断熱材のグレードアップ)
■外壁断熱-------- + 60,000円 ( 〃            )
■床下断熱-------- + 55,000円 ( 〃            )
■窓ガラス--------- +150,000円 (Low-e複層ガラス   )

なんとビックリ!ほぼニアリーです!!!
つまるところ、

国から補助金をもらって、住宅の省エネ性能をグレードアップ出来る!!

と言うのが、『住宅エコポイント』の正体です。
国の施策ですから、ヤミクモな数字は出さないとは思っていましたが、ナカナカ鋭いところを突いてます!!!

もっとも、上記は比較の基準とした仕様も複層ガラスなどソコソコのハイスペックですので、
「従来の仕様をどの程度に設定しているか」 「断熱材は何を使うか」
などの条件によって、数字は大きく前後します。

ですから、新築住宅の場合、+300,000円がエコポイント対象住宅へのグレードアップの予算と考えれば良いわけです。
当然と言えば当然ですね!スミマセン。

ただ、殆どの製品がポイント対象や補助金・減税対象となっている家電製品や自動車とはチョッと事情が異なると言えそうです。

エコノミーで行くか?エコロジーを取るか?

新築を機会に「経済」に貢献したい方は対象住宅にして、エコノミー
新築を機会に「環境」に貢献したい方はポイント関係なく、エコロジー
さあ、あなたならドッチで行きます?

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